20170101 神の計り知れない知恵 Ⅰサムエル17:41~49

イスラエルとペリシテ人が相対して戦いをしているところです。ペリシテ人はパレスチナ南西部に住む民族で、この時代にはイスラエルにとって最大の敵でありました。谷を挟んで相対する両者は不用意に動くことの出来ない戦況膠着の中で、ペリシテは代表戦で決着をつけようと目論みゴリアテという名の戦士を送り出してきました。彼の身長は3mほどあり、武具は60kgを来れる歴戦の勇士でした。

このとき、イスラエルの陣営に加わっていた三人の兄のために弁当を届けに来たダビデは、「戦いを挑まれても応じることの出来ない臆病者」と挑発するゴリアテの声を聴きました。イスラエルの兵士たちはゴリアテの雄姿に恐れ臆していましたが、陣営に加わることも出来ないほど若いダビデは、この巨人を生ける神に逆らい神の陣営を侮る愚かな者と見るのです。ダビデはこうした考えを周囲の者たちに話し兄にたしなめられますが、この話はやがて陣を率いるサウル王の耳に届きます。サウルに呼ばれたダビデは「私があのペリシテ人と戦いましょう。」と申し出ますが、サウル王は「あなたでは無理だ」とダビデの申し出を退けます。しかし、ダビデも引きません。これまでの羊を守るために獣と戦った経験を語り、「神を信じる信仰によってよって戦う私が、神を侮るゴリアテに負けるはずはない」というのです(34-37)。

ついにサウルはダビデの申し出を受け入れますは、ダビデの身を案じるサウルは自分の武具を与えますが、彼は使い慣れない武具ではなく、杖と石投げと5つの石をもってゴリアテに向かいました。「おまえは、剣と、槍と、投げ槍を持って、私に向かって来るが、私は、おまえがなぶったイスラエルの戦陣の神、万軍の主の御名によって、おまえに立ち向かうのだ。きょう、主はおまえを私の手に渡される。私はおまえを打って、おまえの頭を胴体から離し、きょう、ペリシテ人の陣営のしかばねを、空の鳥、地の獣に与える。すべての国は、イスラエルに神がおられることを知るであろう。この全集団も、主が剣や槍を使わずに救うことを知るであろう。この戦いは主の戦いだ。主はおまえたちをわれわれの手に渡される。」(45-48)。そして、50節には「こうしてダビデは、石投げと一つの石で、このペリシテ人に勝った。ダビデの手には、一振りの剣もなかったが、このペリシテ人を打ち殺してしまった。」と記されています。

ここから3つのことを心に留めたいと思います。①計り知れない神の知恵のひとつは、神がそのご計画を行われるときに、しばしば、取るに足らない者、小さな者、弱いともなされているものを用いて、勝利を得させてくださるということです。②彼は慣れない戦士の装備ではなく、羊飼いとして杖と石投げと5つの石をもってゴリアテに立ち向かいます。サウルは戦いには武装が欠かせないと考えましたが、神の守りに信頼するダビデにとって武具の有無と勝利とは無関係でした。③「おまえは、剣と、槍と、投げ槍を持って、私に向かって来るが、私は、おまえがなぶったイスラエルの戦陣の神、万軍の主の御名によって、おまえに立ち向かうのだ。」とダビデは言います。ダビデの本当の武器は「万軍の主の御名」であったのです。